2024/10/9

【論文出版】局所平均処置効果(LATE)に関するレター

近年、疫学理論は大きく発展しています。

American Journal of Epidemiologyでは、2020年に「AJE Classroom」という論文カテゴリが新設され、疫学理論に関する様々なトピックについて論文が出版されてきました。

2024年7月号に出版されたAJE Classroom論文では、操作変数法でしばしば用いられる「局所平均処置効果(local average treatment effect: LATE)」が扱われました。

Naimi AI, Whitcomb BW.
Defining and identifying local average treatment effects.
Am J Epidemiol. 2024;193(7):935–937.
本論文へのリンク

この度、上記の論文を批判的に吟味したレターが、American Journal of Epidemiologyに出版されました。

Suzuki E, Yamamoto E.
Re: “Defining and identifying local average treatment effects”.
Am J Epidemiol. (In press). (doi: 10.1093/aje/kwae096)
本論文へのリンク

本レターでは、単調性(monotonicity)の仮定を吟味し、LATEを識別する方法について論じています。

また、平均処置効果(average treatment effect)とITT効果(intention-to-treat effect)を比較し、両者の差について論じています。

著者からはRejoinderも出版されています。

Naimi AI, Whitcomb BW.
The authors reply.
Am J Epidemiol. (In press). (doi: 10.1093/aje/kwae097)
本論文へのリンク

また、「AJE Classroom」の今後の方針について、Editorialも出版されています。

Schisterman EF, Whitcomb BW, Naimi AI.
Editorial: a new look at the AJE Classroom.
Am J Epidemiol. (In press). (doi: 10.1093/aje/kwae089)
本論文へのリンク

疫学理論のさらなる発展が期待されます。

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