2011/4/4
MediationとMechanismの同定に関する疫学理論論文掲載のお知らせ
これまで多くの研究において、mediation(介在)とmechanism(メカニズム)は論じられていますが、これらの概念は十分に整理されておらず、因果律における枠組みも明確には理解されていませんでした。この度、mediationとmechanismをsufficient-component cause frameworkの基で概念化し、それらをどのように同定することができるのかを論じた理論論文がEuropean Journal of Epidemiologyに出版されました。本論文では、それぞれmediationとmechanismのpresenceとoperationを区別して概念化し、mediationとmechanismの関係を整理しました。その上で、これらがpotential-outcome frameworkの基で定義されるdirect and indirect effectsとどのような対応関係にあるのかを示し、mechanismとmediationを同定するための十分条件を明らかにしました。加えて、total effectをどのように分解することができるのかに関して、新たな枠組みを提示しています。このことにより、これまで十分に整理されていなかったmediationとmechanismの概念の理解が明確になるものと考えられます。本稿で論じている内容が、今後、因果律を扱う際に有用な手引きになることを期待しています。
Suzuki E, Yamamoto E, Tsuda T. Identification of operating mediation and mechanism in the sufficient-component cause framework. Eur J Epidemiol. DOI 10.1007/s10654-011-9568-3.
→ 本論文へのリンク(PubMed)
Suzuki E, Yamamoto E, Tsuda T. Identification of operating mediation and mechanism in the sufficient-component cause framework. Eur J Epidemiol. DOI 10.1007/s10654-011-9568-3.
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