2010/6/26

43rd Annual SER Meeting現地レポート2

SERも三日目となりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。シアトルは21時過ぎでも十分に明るく、時間の感覚がおかしくなりそうです。三日目の午前は、8時30分より、Student Prize Winnerによる発表がありました。タイトルは”Pre-term birth risk in black immigrant enclaves: African-, Caribbean-, and US-born non Hispanic black populations in New York City”と題して、Dr. Susan Masonが発表を行いました。昨年の受賞研究は感度分析を行ったものでしたが、今年の受賞研究は、GISを用いてProximity Weighted Ethnic Densityにより曝露変数を定義したという特徴が見られました。今後の疫学研究において、GISの重要性がますます高まることを予感させる発表でした。続いて、特別講演としてHSPHのDr. Lisa Berkmanを招聘し、”To observe or to intervene: How do we know when the time is right to intervene?”と題したレクチャーが行われました。Global Healthを含めた非常に大局的な話から、職場での介入研究結果に至るまで、多岐にわたる内容の発表でした。発表の冒頭では、これまでCollaborateしてきた研究者の名前が何人か挙げられましたが、当然の如くDr. Ichiro Kawachi, Dr. SV Subramanianのお二人も名前が挙がりました。

10時30分からは、Spotlight Session 3としてAging and Longitudinal Methodsに出席しました。特に縦断研究では避けて通れない欠損値の問題に関して、かなり突っ込んだ議論や方法論に関する発表がなされていました。

1時30分からはCausal Methods in Health Disparities Epidemiologyと題してDr. Jay S KaufmanがChairをしているセッションに参加しました。DAGやcounterfactual outcomeを交えた綿密な発表が続きましたが、それに続いて行われたDiscussantのDr. Tyler J VanderWeeleのサマリーと問題提起は圧巻でした…。ポイントを的確に指摘し、議論の必要な方向性を立て続けに取り上げていました。ただ、結局、時間切れで議論の時間が無くなってしまったのは残念でしたが…。その後は、3時30分より、Spotlight Session 4として、Causal Methods in Practiceに参加しました。MSMではなく、g-formulaの必要性を扱った発表が続いており、今後は、MSMだけでなくg-formulaも重要なキーワードの一つになるのかもしれません。

夕方には、”Multilevel models from two distinctive definitions of aggregated variables: self-inclusion and self-exclusion procedures”と題して、3つ目のポスター発表を行う予定です。議論により、多くのフィードバックがもらえることを期待しています。それでは、現地レポート第三回もお楽しみに…。(時間切れで終わるかもしれませんが…。)

ES

Page Top