2025/1/24

【論文出版】出生順位とアレルギー疾患について

小児科の小林光郎先生との共同研究がresearch letterとして掲載されました。
本研究では21世紀出生児縦断調査(2010年コホート)を用い、子どもの出生順位と9歳までのアレルギー疾患通院の関連を検証しました。

Kobayashi M, Ikeda M, Matsumoto N, Tsuge M, Yashiro M, Yorifuji T, Tsukahara H.
Impact of Birth Order on Paediatric Allergic Diseases: A National Birth Cohort in Japan.
Clin Exp Allergy. 2025 Jan 22. doi: 10.1111/cea.14626. Online ahead of print.

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2025/1/22

【論文出版】乳児期の受動喫煙とアレルギー疾患発症の関連について

小児科の茂原先生らとの共著論文が出版されました。21世紀出生児縦断調査(2010年出生児)のデータを用いて、生後6ヶ月時点での両親の喫煙習慣と5.5歳までのアレルギー疾患発症との関連を検討した結果、母親の喫煙は子どものアレルギー性鼻炎・結膜炎の発症リスクを有意に上昇させ、特に父親も喫煙している場合には、気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などの発症リスクがさらに上昇することが明らかになりました。この結果は、家庭内での両親の禁煙が子どものアレルギー疾患予防に重要であることを示唆しています。

Shigehara K, Matsumoto N, Tsuge M, Uda K, Saito Y, Yashiro M, Yorifuji T, Ikeda M, Tsukahara H.
Maternal smoking during infancy increases the risk of allergic diseases in children: a nationwide longitudinal survey in Japan
Allergy Asthma Clin Immunol. 2025 Jan;21(1):4. doi: 10.1186/s13223-025-00952-9

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【論文出版】帝王切開と子どもの健康・発達の関連について

岡山大学疫学・衛生学分野と産婦人科が共同で実施した研究がScientific Reportsに掲載されました。本研究では、日本産婦人科学会の周産期データベースと厚生労働省の21世紀出生児縦断調査をリンクすることで、帝王切開で生まれたお子さんの9歳までの健康と発達を追跡しました。入院、肥満、発達マイルストーンなど様々なアウトカムを調査した結果、帝王切開分娩は多くの健康・発達指標と有意な関連を示しませんでした。これは、医学的に適応がある場合の帝王切開分娩の安全性を支持する結果といえます。

Matsumoto N, Mitsui T, Tamai K, Hirota T, Masuyama H, Yorifuji T.
Cesarean delivery on child health and development in Japanese nationwide birth cohort
Sci Rep. 2025 Jan. doi: 10.1038/s41598-025-87043-2.

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地域de養成! 産業医スタートアッププロジェクトのお知らせ

当講座では、産業医研修会の開催だけではなく、研修会による資格取得から産業医としての業務が開始できるようにするための実務研修をセットにした「産業医養成」プロジェクトを始めます。
フライヤー

■背景・目的
現在、産業医の地域偏在が叫ばれており、事業所によっては産業医の選任に苦慮し、なかなか適任者をみつけられないという現状がある。一方、産業医側としても、新規に産業医資格を取得しても実務経験がないことからなかなか産業医契約までたどり着けないという問題がある。そこで、このような双方のミスマッチを埋めるために本プロジェクトが始動した。

■概要・スケジュール
本プロジェクトは受託研究として行うため、研究費は発生するものの、その他の人件費等は発生しない。岡山大学産業医基礎研修会受講と事業所での実務研修としての産業医業務をシームレスに行えるプログラムを構築する。プログラム受講者は事業所の所在地より募集し、「地域の地域による地域のための産業医」を育成する。右図の通り、事業所内の現任の産業医を指導医、希望者をビギナー産業医と位置付けて研修体制を作る。本プロジェクトでは、「希望者の募集~産業医資格取得~カリキュラム作成などの研修中の支援」までを一貫してサポートする。研究としての介入は3年間、研修支援期間は最大約5年程度を見込んでいる。複数年にわたって募集を行い、常に進度の異なるビギナー産業医が在籍する形をとることで、ビギナー産業医同士の成長や実務面での一定の貢献を期待できる。研修回数・期間は全24回程度、1~2年での修了(年2名x3年間OR年1名x5年間)を想定している。
また、ビギナー産業医に関しても、適切なカリキュラム支援を行うことで、研修後半には実際に実務面での貢献を期待できる。事業所とビギナー産業医の双方が希望すれば、修了後、正式に産業医としての採用を行うことができる。

■メリット(抜粋)
・資格取得から研修までをセットで行うことで、確実に未来の産業医候補を確保できる。
・実務面での貢献を期待でき、現任の産業医の負担軽減となり、より高度で専門的な産業保健の提供ができる。
・事業所側としては、実際に業務状況をみて、本契約を行うかを判断できるためより事業所が求める産業医をリクルートできる。
・受講生側としては、産業医基礎研修会受講を確約でき、現在需要の高い産業医資格取得後のトレーニングを実際の事業所で行うことができる。また、産業医としての最初の一社の経験ができ、本契約に至らずとも今後の産業医契約がスムーズになる。
・地域の産業保健体制の底上げにもなり、地域貢献の一環になる。
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お問い合わせ:産業医スタートアッププロジェクト事務局(担当:日笠)
E-mail: sangyoi-startup◎okayama-u.ac.jp(◎を@に置き換えてください)

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2025/1/8

【論文出版】緊急事態宣言による深頸部感染症手術への影響

NDB open dataの月別データを活用し、深頸部感染症(扁桃周囲膿瘍、咽後膿瘍、深頸部膿瘍)の手術が2020年4月の緊急事態宣言の前後でどのように変化したか、分割時系列分析を用いて明らかにしました。その結果、扁桃周囲膿瘍・咽後膿瘍で有意な減少を認めました。深頸部感染症は致死的な耳鼻咽喉科感染症ですが、今までその予防方法については明らかになっておりませんでした。本研究では、緊急事態宣言による衛生教育や行動制限により、これらが予防しうる疾患であることを明らかにしました。

Uraguchi K, Matsumoto N, Fujimoto S, Yorifuji T, Ando M. Impact of Coronavirus Disease 2019 Emergency Declarations on Surgeries for Deep Neck Infection Incidence in Japan. J Infect Chemother. Published online December 26, 2024. doi:10.1016/j.jiac.2024.102601

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