因果推論における大きな課題の一つは交絡(confounding)です。
交絡を調整するための分析において、「共変量バランス(covariate balance)」や「交換可能性(exchangeability)」という重要な概念があります。
2020年に、ハーバード大学の研究グループが、部分交換可能性(partial exchangeability)に関する論文を発表しました。
Sarvet AL, Wanis KN, Stensrud MJ, Hernán MA.
A graphical description of partial exchangeability.
Epidemiology 2020;31:365-8.
doi:10.1097/EDE.0000000000001165.
→ 本論文へのリンク
→ 本論文のErratumへのリンク
この度、上記の論文における説明について、部分共変量バランス(partial covariate balance)との関係性を論じたレターが、Epidemiologyに出版されました。
Suzuki E, Yamamoto E.
Re: A graphical description of partial exchangeability.
Epidemiology 2021;32:e7-e9.
doi:10.1097/EDE.0000000000001306.
→ 本論文へのリンク
このレターは、2018年にAnnals of Epidemiologyに出版された、以下の論文の理論的知見をもとに展開しています。
Suzuki E, Tsuda T, Yamamoto E.
Covariate balance for no confounding in the sufficient-cause model.
Ann Epidemiol 2018;28:48-53.
doi:10.1016/j.annepidem.2017.11.005.
→ 本論文へのリンク
上記の論文については、以前、当HPでも紹介しております。
→ 紹介ページへのリンク
あわせて、どうぞご覧ください。