この度、因果モデルの一つである因果ダイアグラムに関する特別総説論文が、Journal of Epidemiologyに出版されました。
Suzuki E, Shinozaki T, Yamamoto E.
Causal diagrams: pitfalls and tips.
J Epidemiol. 2020;30(4):153–162. (doi:10.2188/jea.JE20190192)
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本論文は、Journal of Epidemiologyで新たに始まった「Pitfalls and Tips for Statistical Methods in Epidemiology」という総説論文シリーズの第一回目です。
主な内容は、以下の通りです。
- 疫学者は、対象とする因果構造に関する既知の事柄を表すツールとして、因果ダイアグラムを用いてきた。
- 因果非巡回有向グラフは、適切に用いられるならば、因果推論をする上で有用なツールである。
- 因果非巡回有向グラフを用いる際には、避けるべき多くの落とし穴がある。
- 因果ダイアグラムは、研究の様々な段階で非常に役立つものであり、研究デザイン、データ収集、分析、研究結果の解釈などの際に用いられる。
- 因果推論における教育的ツールとして、因果ダイアグラムの価値はとても大きい。
本シリーズに関する以下のEditorialとあわせて、どうぞご覧ください。
Fujiwara T.
Pitfalls and tips for statistical methods in epidemiology: a new series of special articles has started.
J Epidemiol. 2020;30(4):151–152. (doi:10.2188/jea.JE20190360)
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