研究業績

2023/4/19

【論文出版】出生順位と川崎病による入院の関連

21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)のデータを活用し、出生順位とその後5歳半までの川崎病による入院との関連について検討しました。出生順位と入院のリスクは正の関連が見られ、その関連は特に保育園などに通っていない児で顕著でした。

Namba T, Takeuchi A, Matsumoto N, Tsuge M, Yashiro M, Tsukahara H, Yorifuji T.
Evaluation of the association of birth order and group childcare attendance with Kawasaki disease using data from a nationwide longitudinal survey
Front Pediatr. 2023 Mar 28;11:1127053. doi: 10.3389/fped.2023.1127053.

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2023/4/19

【論文出版】救命救急科の湯本先生らとの共著論文出版のお知らせ

救命救急科の湯本先生らとの共著論文が出版されました。
Yumoto T, Hongo T, Hifumi T, Inoue A, Sakamoto T, Kuroda Y, Yorifuji T, Nakao A, Naito H; SAVE‐J II study group.
Association between prehospital advanced life support by emergency medical services personnel and neurological outcomes among adult out-of-hospital cardiac arrest patients treated with extracorporeal cardiopulmonary resuscitation: A secondary analysis of the SAVE-J II study
J Am Coll Emerg Physicians Open. 2023 Apr 11;4(2):e12948. doi: 10.1002/emp2.12948.

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2023/4/5

【論文出版】救命救急科の稲葉先生らとの共著論文出版のお知らせ

救命救急科の稲葉先生らとの共著論文が出版されました。救急外来を受診して直接ICUに入院した65歳以上の高齢患者を対象に、フレイルと入院6か月後の死亡率との関連を評価しました。病気前のベースラインのClinical Frailty Scale(CFS)スコアを決定し、入院6ヵ月後に調査を実施しました。調査に参加した650人の患者のうち、年齢の中央値は79歳で、6ヶ月後の全死亡率は21%でした。CFS 1の患者は6.2%、CFS 7以上の患者は42.9%と、入院後 6 ヵ月の QOL は、ベースラインの CFS スコアが高いほど悪化するという結果でした。CFS は,緊急入院を必要とする重症高齢患者の長期転帰の重要な予測因子であることが分かりました。

Inaba M, Naito H, Yorifuji T, Nakamichi C, Maeyama H, Ishikawa H, Shime N, Uemori S, Ishihara S, Takaoka M, Ohtsuka T, Harada M, Nozaki S, Kohama K, Sakurai R, Sato S, Muramatsu S, Yamashita K, Mayumi T, Aita K, Nakao A; the LIFE Study Investigators.
Impact of frailty on long-term mortality in older patients receiving intensive care via the emergency department.
Sci Rep. 2023 Apr 3;13(1):5433. doi: 10.1038/s41598-023-32519-2.PMID: 37012346

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2023/4/5

【論文出版】新型コロナウイルス感染症院内クラスターの対応経験とそこから見えたクラスター対応アルゴリズム

津山中央病院の藤田先生らとの共著論文が出版されました。本研究では、岡山県北部に位置し救命救急センターと2 類指定感染症病床を有する拠点病院において、2020年10月19日から2020年11月17日の間に発生した新型コロナウイルス感染症クラスターについて分析しました。実際のクラスターの対応手順を後方視的に評価し、患者発生の経時的推移を時系列に沿って段階別の対応カテゴリーにまとめました。
今回のクラスター対応を振り返り、既に潜伏している見えないprimary caseの存在、体内へのウイルス侵入門戸に対する認識の甘さ、院内クラスターの致命率の高さ、検査によるスクリーニングの限界と個人防護の重要性、職員の同居家族の体調管理、個室管理のできる部屋数の限界といった感染管理の脆弱性が見つかりました。また、クラスターを効率よく終息させるための対応アルゴリズム化は重要です。本調査がクラスター対応の医療従事者の参考になることを願います。

藤田浩二, 大重和樹, 門脇知花, 頼藤貴志, 大塚文男
新型コロナウイルス感染症院内クラスターの対応経験とそこから見えたクラスター対応アルゴリズム
岡山医学会雑誌 第135巻 April 2023, pp. 22-33

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2023/3/23

【論文出版】高齢者における梅雨明け後の暑熱曝露と心血管救急搬送との関連について

岡山市の救急搬送データをもとに、気温上昇と心血管救急搬送との関連を線形性と非線形性を考慮して解析しました。対象者は、2012年から2019年の梅雨から梅雨明けにかけて心血管疾患で救急搬送された高齢者です。結果として、梅雨明け1か月間では、気温が高いほど心血管救急搬送リスクが上昇することが分かりました。また、発症前1時間以内もしくは1日以内に暑さに晒された場合には、さらにリスクを強めることが示唆されました。本研究論文は、Journal of the American Heart Associationに掲載されました。

Fujimoto R, Suzuki E, Kashima S, Nakamura K, Naito H, Nakao A, Ito H, Yorifuji T. Heat exposure following the rainy season is associated with an increased risk of cardiovascular emergency among the elderly in Japan. J Am Heart Assoc. 2023;12(6):e027046. (doi: 10.1161/JAHA.122.027046)
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なお、本研究については、これまで以下の各媒体でプレスリリースされています。

Hot weather associated with increased stroke risk in older people(欧州心臓病学会 ESC: European Society of Cardiology 2022年12月2日)
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梅雨明け後の暑さに注意!~梅雨明け後1か月間の暑さは高齢者の脳卒中救急搬送リスクを増やす~(岡山大学プレスリリース 2022年12月22日)
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高齢者は雨季後の暑さに十分に注意しましょう!~最も暑い梅雨明け後1か月間は、高齢者の心血管救急リスクを増やす~(岡山大学プレスリリース 2023年3月17日)
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2023/5/15

【論文出版】西日本豪雨被災地の救護所における医療環境に関する検討

2018年7月に発生した西日本豪雨の被災地に設置された仮設医療施設を受診した患者のデータを活用し、疾病・傷害の動向を評価しました。患者は一般的な病気や怪我に悩まされており、病気の種類は週単位で変化していました。また、高齢者は他の年齢層よりも長く医療支援を必要としていました。

Hashimoto C, Yorifuji T, Murakami K, Suganami S.
Disease and injury trends among patients in a temporary clinic located at the affected area of the Western Japan heavy rain in 2018
JMA J. 2023;6(2):129-137. doi: 10.31662/jmaj.2022-0122

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2023/2/20

【論文出版】救命救急科の小原先生らとの共著論文出版のお知らせ

救命救急科の小原先生らとの共著論文が出版されました。

Obara T, Yumoto T, Nojima T, Hongo T, Tsukahara K, Matsumoto N, Yorifuji T, Nakao A, Elmer J, Naito H.
Association of Prehospital Physician Presence During Pediatric Out-of-Hospital Cardiac Arrest With Neurologic Outcomes.
Pediatr Crit Care Med. 2023 Feb 8. doi: 10.1097/PCC.0000000000003206. Online ahead of print.

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2023/1/14

【論文出版】フレイルと全死因死亡及び死因別死亡との関連

岡山市基本健康診査データを用いて、高齢者のフレイルと全死亡および死因別死亡との関連を検討しました。全死亡の調整済みハザード比は、(ロバストな群を基準としたところ)プレフレイル群で1.34(95%信頼区間[CI]:1.27-1.41)、フレイル群で2.22(95%CI:2.11-2.33)でした。心血管疾患、呼吸器疾患、がん死亡でも同様のパターンが観察されました。若年者(65-74歳)および女性は、高齢者(≧75歳)および男性よりも効果推定値が高い傾向を認めました。

Matsuo R, Matsumoto N, Mitsuhashi T, Takao S, Yorifuji T.
Frailty and all-cause and cause-specific mortality in Japan
Arch Gerontol Geriatr. 2022 Dec 16;107:104906. doi: 10.1016/j.archger.2022.104906.
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2023/1/14

【論文出版】フレイルと要介護認定の関連

岡山市基本健康診査データを活用し、高齢者のフレイルと3年間の要介護認定との関連を軽度要介護と重度要介護に分けて検討しました。フレイルは軽度・重度要介護認定にそれぞれ関連していましたが、年齢層により異なる特徴が観察されました。

Hagiyama A, Takao S, Matsuo R, Yorifuji T. Differential Associations of Frailty with the Incidence of Mild and Severe Disabilities in Older Adults: A 3-Year Cohort Study. Ann Geriatr Med Res. 2022;26(4):309-315. doi:10.4235/agmr.22.0097
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2022/12/14

【論文出版】母親の喫煙への幼少期の曝露と小児期肥満との関連

21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)のデータを活用し、生後6ヶ月時の母親の喫煙と7歳時の過体重または肥満との関連について検討しました。母が非喫煙者の子どもと比較すると、母が喫煙者の子どもの7歳時点の過体重または肥満のリスクは上昇しました。また、より多くのタバコを吸う場合や両親が喫煙者の場合は更にリスクの上昇が見られました。

Yamashita M, Yorifuji T, Matsumoto N, Kubo T, Tsukahara H.
Early childhood exposure to maternal smoking and obesity: A nationwide longitudinal survey in Japan
Clin Obes. 2022 Dec 12:e12572. doi: 10.1111/cob.12572. Online ahead of print.

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