研究業績

2024/4/12

【論文出版】COVID-19感染拡大による高血圧治療中断への影響

岡山県の国保データベース(KDB)を用いて、40~69歳の高血圧患者を対象に、2020年4月のCOVID-19感染拡大によって、高血圧治療の中断が増加したのかを検討しました。治療中断件数には周期的な変動が観察され、それを調整したモデルでは、治療中断の有意な増加は認めませんでした。

Nakamura N, Mitsuhashi T, Matsumoto N, Hayase S, Yorifuji T.
Treatment interruption in hypertensive patients during the COVID-19 pandemic: An interrupted time series analysis using prescription data in Okayama, Japan
J Gen Fam Med. 2024 Feb 21;25(2):102-109. doi: 10.1002/jgf2.678. eCollection 2024 Mar.

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2024/4/3

【論文出版】亜鉛欠乏症とCOVID-19の重症化の関連

津山中央病院感染症内科の藤田先生、岡山大学病院総合内科・総合診療科/感染症内科との共著論文が出版されました。2020年3月から2021年4月までCOVID−19に罹患し、津山中央病院に入院となった患者さん60名を対象とし検討したところ、身近で栄養学的にも重要なミネラルである亜鉛が体内で欠乏していると、COVID-19に罹患した際に適切な治療を開始しても酸素投与が必要な肺炎(中等症Ⅱ以上)に悪化しやすいことがわかりました。

Fujita K, Ocho K, Kadowaki T, Yorifuji T, Hagiya H, Otsuka F.
Zinc deficiency is a potential risk factor for COVID-19 progression to pneumonia requiring oxygen therapy
J Infect Chemother. 2024 Mar 8:S1341-321X(24)00082-5. doi: 10.1016/j.jiac.2024.03.007.

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2024/4/3

【論文出版】救命救急科の本郷先生らとの共著論文

救命救急科の本郷先生らとの共著論文が出版されました。

Hongo T, Yumoto T, Inaba M, Taito S, Yorifuji T, Nakao A, Naito H; LIFE Study Investigators.
Long-term, patient-centered, frailty-based outcomes of older critical illness survivors from the emergency department: a post hoc analysis of the LIFE Study
BMC Geriatr. 2024 Mar 15;24(1):257. doi: 10.1186/s12877-024-04881-x.

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2024/3/15

【論文出版】過去の感染歴やワクチン追加接種回数と新型コロナウイルス抗体価の関連

新型コロナウイルス感染症に関する備前市プロジェクト(BCAT)の論文がScientific Reportsに掲載されました。本研究では、オミクロン株流行下において、過去の感染歴やワクチンの追加接種回数が抗体価の推移にどのように影響するかを前向きに調査し、個別化したブースター戦略の重要性を示しました。過去に感染した経験のある人は1年以上にわたって高い抗体価を維持し、ワクチンの追加接種回数が多いほど抗体価の初期値が高く、減衰も緩やかでした。性別、年齢、疾患、喫煙歴は接種直後の抗体価に影響していましたが、減衰にはあまり関連していませんでした。
調査にご協力いただいた備前市の皆様にお礼を申し上げます。

Matsumoto N, Sasaki A, Kadowaki T, Mitsuhashi T, Takao S, Yorifuji T.
Longitudinal antibody dynamics after COVID-19 vaccine boosters based on prior infection status and booster doses. Sci Rep. 2024 Feb 25;14(1):4564. doi: 10.1038/s41598-024-55245-9.

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2024/5/12

【論文出版】COVID-19クラスターが発生した高齢者施設における抗体価の経時的変化

COVID-19クラスターが発生した高齢者施設において、抗体価検査を行った171人を対象とし、抗体価の経時的変化を評価しました。また抗体価と感染リスク、重症化との関連を評価しました。施設では、研究期間中に施設職員が最初の感染源となるクラスターが2回発生し、非感染者は感染者よりも抗体価のばらつきが少なく、クラスター発生前の抗体価が高い傾向にありました。また、抗体価が高い参加者の感染リスクおよび重症度は低い傾向にありました。

Kadowaki T, Sasaki A, Matsumoto N, Mitsuhashi T, Takao S, Yorifuji T.
Longitudinal changes in antibody titers in a nursing home in which COVID-19 clusters occurred
Am J Infect Control. 2024 Feb 14:S0196-6553(24)00063-4. doi: 10.1016/j.ajic.2024.02.006. Online ahead of print.

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2024/2/19

【論文出版】極早産児における呼吸管理の重症度と神経発達の関連

極早産児における呼吸管理の重症度と神経発達の関連を調査した研究が、American Journal of Perinatology誌に掲載されました。本研究は国立岡山医療センター新生児科の玉井圭先生との共同研究です。2010年から2019年までの期間に岡山医療センターの新生児集中治療室に入院した極早産児のデータを分析し、高い呼吸重症度(RSS)は出生直後の神経発達障害のリスク増加と関連していることが示唆されました。

Tamai K, Takeuchi A, Nakamura M, Matsumoto N, Yorifuji T, Kageyama M.
Respiratory severity score and neurodevelopmental outcomes at age 3 years in extremely preterm infants. Am J Perinatol. 2024 Feb 13. doi: 10.1055/a-2267-4719.

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2024/2/9

【論文出版】妊娠中のオピオイド曝露と子供の神経発達障害に関する媒介分析

妊娠中のオピオイド曝露が、妊娠合併症、先天性奇形、新生児不良転帰を介して、子供の神経発達障害に及ぼす自然直接効果と同時自然間接効果を評価した研究が、American Journal of Epidemiologyに出版されました。本研究は、米国ロードアイランド州のデータを用いた調査で、ロードアイランド大学の研究者らとの共同研究です。

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Wang S, Puggioni G, Wu J, Meador KJ, Caffrey A, Wyss R, Slaughter JL, Suzuki E, Ward KE, Lewkowitz AK, Wen X.
Prenatal exposure to opioids and neurodevelopmental disorders in children: a Bayesian mediation analysis.
Am J Epidemiol. 2024;193(2):308–322. (doi: 10.1093/aje/kwad183)
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2024/2/9

【論文出版】日本人の飲酒行動に関する遺伝的構造の解明と食道がんリスク

日本人集団約17万6千人を対象とした遺伝子調査を実施した結果、ALDH2の遺伝子変異と組み合わさることで飲酒行動に影響を与える別の遺伝的要因が発見されました。さらに、本研究で同定された遺伝子領域の遺伝的要因の中には、ALDH2 の遺伝的な違いとの組み合わせにより、代表的な飲酒関連がんである食道がんのリスクをより高める要因となることがわかりました。

本研究成果は、アメリカ科学振興協会(AAAS)のオンライン科学雑誌Science Advancesに掲載されました。

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Koyanagi YN, Nakatochi M, Namba S, Oze I, Charvat H, Narita A, Kawaguchi T, Ikezaki H, Hishida A, Hara M, Takezaki T, Koyama T, Nakamura Y, Suzuki S, Katsuura-Kamano S, Kuriki K, Nakamura Y, Takeuchi K, Hozawa A, Kinoshita K, Sutoh Y, Tanno K, Shimizu A, Ito H, Kasugai Y, Kawakatsu Y, Taniyama Y, Tajika M, Shimizu Y, Suzuki E, Hosono Y, Imoto I, Tabara Y, Takahashi M, Setoh K, The BioBank Japan Project, Matsuda K, Nakano S, Goto A, Katagiri R, Yamaji T, Sawada N, Tsugane S, Wakai K, Yamamoto M, Sasaki M, Matsuda F, Okada Y, Iwasaki M, Brennan P, Matsuo K.
Genetic architecture of alcohol consumption identified by a genotype-stratified GWAS, and impact on esophageal cancer risk in Japanese.
Sci Adv. 2024;10(4):eade2780. (doi: 10.1126/sciadv.ade2780)
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2024/2/8

【論文出版】眼科の木村先生らとの共著論文出版のお知らせ

眼科の木村先生らとの共同研究論文が、Japanese Journal of Ophthalmologyに出版されました。
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Kimura S, Hosokawa MM, Shiode Y, Matoba R, Kanzaki Y, Goto Y, Kanenaga K, Suzuki E, Morizane Y.
Accuracy of ultrasound vs. Fourier-domain optic biometry for measuring preoperative axial length in cases of rhegmatogenous retinal detachment.
Jpn J Ophthalmol. 2023;67(6):645–651. (doi: 10.1007/s10384-023-01018-2)
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2024/1/29

【論文出版】岡山県における大気中微小粒子状物質(PM2.5)と糖尿病の有病割合

本研究ではAtmospheric Composition Analysis Groupの作成した地域ごとのPM2.5濃度データと岡山市の基本健康診査のデータを元に、岡山市におけるPM2.5への長期曝露と糖尿病有病割合との関連を調べました。PM2.5レベルがアジア諸国の他の都市よりも低い日本の岡山市においても、PM2.5の年間平均曝露と糖尿病有病割合との関連が見られました。

Tani Y, Kashima S, Mitsuhashi T, Suzuki E, Takao S, Yorifuji T. Fine Particulate Matter and Diabetes Prevalence in Okayama, Japan. Acta Med Okayama. 2023 Dec;77(6):607-612. doi: 10.18926/AMO/66152. PMID: 38145934.

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