研究業績

2009/10/3

因果推論に関する総説論文掲載のお知らせ

医学における因果推論に関する総説論文が、日本衛生学雑誌に出版されました。本論文は、因果推論に関するこれまでの知見、研究業績を総括し、体系的に解説を行うことを目的としたものです。全体で二部構成になっており、第一部では反事実モデル、第二部ではグラフィカルモデルの観点から、因果推論の論題を扱っています。因果推論に関する論題は、疫学の研究分野においても非常に重要な論題として取り上げられており、Annual SER Meeting (SER: Society for Epidemiologic Research)においても、因果推論に関するシンポジウムが例年組まれています。本教室では、因果推論に関する最新の知見を学ぶことを目的とした勉強会(Causality Journal Club)を設けており、本論文では、この勉強会で取り上げた内容の一部が扱われています。

鈴木越治,小松裕和,頼藤貴志,山本英二,土居弘幸,津田敏秀.医学における因果推論 第一部 ~研究と実践での議論を明瞭にするための反事実モデル~ 日本衛生学雑誌 2009; 64(4): 786-795

鈴木越治,小松裕和,頼藤貴志,山本英二,土居弘幸,津田敏秀.医学における因果推論 第二部 ~交絡要因の選択とバイアスの整理および仮説の具体化に役立つDirected Acyclic Graph~ 日本衛生学雑誌 2009;64(4): 796-805

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2009/10/3

大気汚染長期曝露の健康影響に関する論文掲載のお知らせ

高齢者において、交通由来大気汚染による長期曝露が心肺血管系疾患や肺がん死亡リスクにどのような影響を及ぼすかを検証した論文が、Occupational and Environmental MedicineにOnline Firstで掲載されました。本研究は、個人レベルの交通由来の大気汚染濃度を推定し、心肺血管系疾患や肺がん死亡との関連を検証しました。結果として、大気汚染が日本でも心肺血管系死亡(特に虚血性心疾患)を増加させていることを示しました。また、非喫煙者の方で、有意ではありませんが、若干肺がんのリスクが上昇していました。

Long-term exposure to traffic-related air pollution and mortality in Shizuoka, Japan.
Yorifuji T, Kashima S, Tsuda T, Takao S, Suzuki E, Doi H, Sugiyama M, Ishikawa-Takata K, Ohta T.
(Occup Environ Med. 2009:in press.)

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2009/8/10

「臨床医のための疫学シリーズ」(第3回)掲載のお知らせ

日本救急医学会雑誌に、「臨床医のための疫学シリーズ:地域中核病院で行う臨床研究」と題して、全5回の連載を行っています。本シリーズは、地域中核病院の臨床医が中心となって臨床研究を行えることを目指し、特に疫学的視点から臨床研究のコア部分について紹介することを目的としています。第3回では、臨床研究の質を大きく左右する研究仮説の立て方に関して、近年、疫学分野で用いられるようになっているDirected Acyclic Graph(DAG)をもとに紹介しています。第4回以降もご期待ください。

臨床医のための疫学シリーズ:地域中核病院で行う臨床研究 第3回
研究仮説の立て方とDirected Acyclic Graph(疫学各論2) 
Clinical research based on community hospitals Lesson 3:
How to define research hypothesis and how to use Directed Acyclic Graphs
小松裕和、鈴木越治、土居弘幸.
日本救急医学会雑誌 2009;20:397-403

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2009/7/25

緑茶の健康影響に関する論文掲載のお知らせ

静岡県の高齢者コホート研究において、緑茶摂取が全死因死亡・心血管系死亡・癌死亡リスクにどのような影響を及ぼすかを検証した論文がAnnals of Epidemiologyに掲載されました。本論文では、男女とも、緑茶摂取は全死因死亡・心血管系死亡のリスクを減少させることが示唆されました。癌死亡リスクに関しては明確な関連は認められませんでしたが、癌の臓器別で解析をした結果、大腸癌死亡リスクを減少させることが示唆されました。

Green Tea Consumption and Mortality among Japanese Elderly People: The Prospective Shizuoka Elderly Cohort. Ann Epidemiol (2009) doi:10.1016/j.annepidem.2009.06.003
Suzuki E, Yorifuji T, Takao S, Komatsu H, Sugiyama M, Ohta T, Ishikawa-Takata K, Doi H.
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2009/7/24

睡眠時間・睡眠の質の健康影響に関する論文掲載のお知らせ

高齢者において、睡眠時間・睡眠の質が心血管系疾患死亡リスクにどのような影響を及ぼすかを検証した論文が、Preventive Medicineに掲載されました。本論文では、睡眠の質が悪い(不眠症状がある、あるいは睡眠薬を使用している)高齢者において、睡眠時間が長いほど心血管系死亡リスクが上昇することが示唆されました。今後、睡眠の健康影響を考慮する上で、睡眠時間と睡眠の質の両者を考慮する必要性があると思われす。

Sleep duration, sleep quality and cardiovascular disease mortality among the elderly: A population-based cohort study. Prev Med (2009) doi:10.1016/j.ypmed.2009.06.016
Suzuki E, Yorifuji T, Ueshima K, Takao S, Sugiyama M, Ohta T, Ishikawa-Takata K, Doi H.
本論文へのリンク (PubMed)

2009/7/24

「臨床医のための疫学シリーズ」(第2回)掲載のお知らせ

日本救急医学会雑誌に、「臨床医のための疫学シリーズ:地域中核病院で行う臨床研究」と題して、全5回の連載を行っています。本シリーズは、地域中核病院の臨床医が中心となって臨床研究を行えることを目指し、特に疫学的視点から臨床研究のコア部分について紹介することを目的としています。第2回では、疫学の基本的な用語ならびに、研究デザインに関して概要を説明し、論文の読み方として批判的吟味(Critical Appraisal)を紹介しています。第3回以降もご期待ください。

臨床医のための疫学シリーズ:地域中核病院で行う臨床研究 第2回
疫学用語の確認と論文の読み方(疫学各論1)
Clinical Research Based on Community Hospitals Lesson 2:
Basic Knowledge of Epidemiology and How to Read Paper
小松裕和、鈴木越治、土居弘幸.
日本救急医学会雑誌 2009;20:338-44
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2009/6/17

「臨床医のための疫学シリーズ」(第1回)掲載のお知らせ

日本救急医学会雑誌に、「臨床医のための疫学シリーズ:地域中核病院で行う臨床研究」と題して、全5回の連載を行っています。本シリーズは、地域中核病院の臨床医が中心となって臨床研究を行えることを目指し、特に疫学的視点から臨床研究のコア部分について紹介することを目的としています。第1回では、総論として、臨床研究の概要を四つのステップに分けて提示して各ステップにおける疫学的視点の重要性を示すとともに、統計学的知識として必要な内容についても紹介しています。第2回以降もご期待ください。

臨床医のための疫学シリーズ:地域中核病院で行う臨床研究 第1回
臨床研究における疫学と統計学(疫学総論)
Clinical Research Based on Community Hospitals Lesson 1:
The Role of Epidemiology and Statistics in Clinical Research
小松裕和、鈴木越治、土居弘幸.
日本救急医学会雑誌 2009;20:288-93
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2009/4/19

オセルタミビルと異常行動に関する論文掲載のお知らせ

オセルタミビルと異常行動に関する論文が、EpidemiologyのPublish Ahead of Printに掲載されました。本論文は、オセルタミビルと異常行動に関する大規模調査を行った厚生労働省研究班の研究における、中間報告での解析の間違いを指摘したBrief reportとなっています。中間報告の結果をもとに正しい解析を行うと、オセルタミビル内服により1.57倍異常行動が多発していました。

Oseltamivir and Abnormal Behaviors: True or Not?
Yorifuji T, Suzuki E, Tsuda T.
(Epidemiology. 2009 July;20(4):in press.)
本論文へのリンク(PubMed)

2009/4/17

公衆衛生学的視点から見た水俣病に関する論文掲載のお知らせ

水俣病の歴史を公衆衛生学的視点より検討した論文が、Journal of Public Health Policyに掲載されました。本論文では、1956年に水俣病が公式発見され、1968年に原因工場からの排水停止・政府による公害認定がされるまでの12年の間で、いつ汚染を止めることができたのかを検討しています。それにより、今後同様な食中毒だけでなく、様々なアウトブレイクに対してどのように対処すべきかを投げかけた論文となっています。

Minamata disease: Catastrophic poisoning due to a failed public health response.
Tsuda T, Yorifuji T, Takao S, Miyai M, Babazono A.
(J Public Health Policy. 2009 Apr;30(1):54-67.)
本論文へのリンク(PubMed)

2009/4/2

GISを利用した大気汚染モデルに関する論文掲載のお知らせ

GISを利用した大気汚染モデルに関する論文が、The Science of the total environmentに掲載されました。本研究では、交通由来の大気汚染物質をGISを利用し予測しました。日本でも二酸化窒素(NO2)を、モデル化できることを示しました。

Application of land use regression to regulatory air quality data in Japan.
Kashima S, Yorifuji T, Tsuda T, Doi H.
(Sci Total Environ. 2009 Apr 1;407(8):3055-62.)
本論文へのリンク(PubMed)

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