研究業績

2022/8/9

【特集出版】新型コロナウイルスワクチン副反応調査の報告

岡山県内の協力医療機関の医療従事者を対象としたファイザー社BNT162b2と、岡山大学教職員を対象としたモデルナ社mRNA-1273初回接種後副反応調査のまとめが、岡山医学会雑誌の特集に掲載されました。

松本 尚美, 樋口 千草, 三橋 利晴, 萩谷 英大, 高尾 総司, 頼藤 貴志
新型コロナウイルスワクチン副反応調査の報告
岡山医学会雑誌. 134巻(2022)1号


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2022/7/21

【論文出版】カシリビマブ/イムデビマブ投与時期とCOVID-19重症化との関連

新型コロナウイルス感染症デルタ株の優勢時期において、岡山県内で中和抗体薬であるカシリビマブ/イムデビマブ(販売名:ロナプリーブ)投与を受けた342 例を対象に、カシリビマブ/イムデビマブの投与時期とCOVID-19重症化との関連を検討しました。COVID-19が重症化する症例の割合は、症状発現から日ごとに増加し、発症5日目から急増しました。早期投与(0~4日目)により、重症化への移行リスクは低下しました。中和抗体薬を臨床経過の早期に使用することの効果が実証されました。

Tomoka Kadowaki, Sato Imajou, Naomi Matsumoto, Soshi Takao, Takashi Yorifuji.
Timing of REGEN-COV administration and progression to severe COVID-19.
J Infect Chemother. 2022 Jul 8;S1341-321X(22)00198-2. doi: 10.1016/j.jiac.2022.07.002. Online ahead of print.

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2022/5/21

【論文出版】岡山医療センター竹内先生らとの新生児敗血症と川崎病の関連に関する報告

岡山医療センター新生児科の竹内先生らとの共著論文で、新生児敗血症と川崎病の関連に関して検証した報告がEuropean Journal of Pediatricsに出版されました。

Takeuchi A, Sugino N, Namba T, Tamai K, Nakamura K, Nakamura M, Kageyama M, Yorifuji T, Bonno M.
Neonatal sepsis and Kawasaki disease.
Eur J Pediatr. 2022 May 16;. doi: 10.1007/s00431-022-04501-z. Online ahead of print.

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2022/4/22

【論文出版】耳鼻咽喉・頭頚部外科学の前田幸英先生らとのオージオグラムの特徴と、静的姿勢バランスの関係に関する研究

感音性難聴(SNHL)が患者の姿勢バランスにどのような影響を与えるかを理解することは、姿勢バランスが転倒のリスクを予測する上で重要です。感音難聴・めまい患者の姿勢バランスが、加齢に伴う中高周波の聴力レベルと関連している可能性があることを示唆した論文になります。

Maeda Y, Takao S, Abe-Fujisawa I, Kariya S, Ando M.
Static posturographic balance in neurotologic patients may be associated with middle-high-frequency hearing levels during ageing process.
Acta Otolaryngol. 2022 Mar 15:1-5. doi: 10.1080/00016489.2022.2047222. Online ahead of print.

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2022/4/22

【論文出版】耳鼻咽喉・頭頚部外科学の前田幸英先生らとの自発眼振検査及びvideo Head Impulse Test(vHIT)による前庭機能評価に関する研究

近年、vHITにより軽量ゴーグルとノートPCで前庭機能が評価できるようになりました。CCDカメラ下の眼振が観察された場合、vHITの評価により40-50%の症例で前庭機能障害が確認できること、眼振が観察されない場合、vHITは90%以上の症例で陰性所見になること、65歳以上の高齢者では眼振とvHITの間で不一致が生じやすいことを示した論文になります。

Maeda Y, Takao S, Abe-Fujisawa I, Kariya S, Ando M
Relationship between spontaneous nystagmus and video Head Impulse Test findings among patients with chronic neurotologic conditions.
J Clin Neuroscri. 2022 Mar 15; 99: 244-247. doi: 10.1016/j.jocn.2022.03.018. Online ahead of print.


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2022/4/18

【論文出版】じん肺に合併する悪性新生物についての研究

けい肺、石綿肺は肺癌の合併のリスクが高いことは知られていますが、それ以外の悪性新生物については石綿肺への中皮腫の合併以外明確な結論は得られていません。1991年から2017年の間に地域の中小病院を受診された170名のじん肺の患者さんを対象に、悪性新生物の罹患率と標準化罹患比(SIR)を計算し、肺癌((SIR: 10.86, 95%信頼区間 [CI]: 7.15–16.49)に加えて胃癌(SIR: 2.55, 95% CI: 1.22–5.35)、食道がん(SIR: 5.78, 95% CI: 1.86–17.92)のSIRが高いことを示しました。

Tatsuya Michibata, Takashi Yorifuji.
Standardized incidence ratios of malignant neoplasms among patients with pneumoconiosis.
Occup Med (Lond). 2022 Mar 31.
DOI: 10.1093/occmed/kqac011 PMID: 35358323

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2022/4/22

【論文出版】耳鼻咽喉・頭頸部外科学の浦口健介先生らとの頭頸部癌におけるカンジダ血症のリスクファクターに関する研究

頭頸部癌におけるカンジダ血症について細菌血症と比較した論文を発表しました。カンジダ血症のリスクファクターは多数ありますが、Maliganant woundがリスクファクターになり得ることを報告した初の論文になります。

Uraguchi K, Makino T, Kariya S, Noda Y, Marunaka H, Doi A, Kozakura K, Takao S, Ando M.
Candidemia in patients with head and neck cancer: mortality and a novel risk factor.
Support Care Cancer. 2022 Apr 6. doi: 10.1007/s00520-022-07010-9. Online ahead of print.

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2022/4/1

【論文出版】精神神経病態学教室の山田裕士先生らとの統合失調症患者のうつ病と向精神薬に関する研究

慢性期のうつ病や自殺兆候の既往が、統合失調症患者の将来の臨床アウトカムの悪化を予測すること、炭酸リチウムや抗うつ薬の投与が、特にうつ病の男性統合失調症患者に対して推奨されることを示唆した論文が出版されました。

Yuto Yamada, Yusuke Yamauchi, Shinji Sakamoto, Masaki Fujiwara, Yuko Okahisa, Soshi Takao, Manabu Takaki, Norihito Yamada
Association between depression in chronic phase and future clinical outcome of patients with schizophrenia
Psychopharmacology (Berl). 2022 Mar;239(3):965-975. doi:10.1007/s00213-022-06099-4.Epub 2022 Feb 21.

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2022/4/1

【論文出版】精神神経病態学教室の岡本宗次郎先生らとの抗NMDA受容体抗体と初期神経成熟に関する研究

抗NMDA受容体抗体脳炎の原因となる抗NMDA受容体抗体が神経細胞の中心体消失、神経突起伸長、樹状突起分岐などの初期神経成熟を障害することを示した論文が出版されました。

Okamoto S, Takaki M*, Hinotsu K, Kawai H, Sakamoto S, Okahisa Y, Takao S, Tsutsui K, Kanbayashi T, Tanaka K, Yamada N.
Impairment of early neuronal maturation in anti-NMDA-receptor encephalitis
Psychopharmacology (Berl). 2022 Feb;239(2):525-531. doi:10.1007/s00213-021-06036-x. Epub 2021 Dec 2.

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2022/4/1

【論文出版】精神神経病態学教室の橋本望先生らとの薬剤ナルメフェンの効果を評価した研究

ナルメフェンは、飲酒量を低減する薬剤として、アルコール依存症の新たな治療選択肢として期待されています。年齢が65歳未満、問題飲酒の家族歴なし、問題飲酒開始年齢が25歳以上、現在喫煙していないという臨床的特徴を持つ日本人アルコール依存症患者に、ナルメフェンが特に有効であることを示唆した論文が出版されました。

Nozomu Hashimoto, Hiroshi Habu, Soshi Takao, Shinji Sakamoto, Yuko Okahisa, Keitaro Matsuo, Manabu Takaki*, Yoshiki Kishi, Norihito Yamada
Clinical moderators of response to nalmefene in a randomized-controlled trial for alcohol dependence: An exploratory analysis
Drug and Alcohol Dependence 233, 1 April 2022. https://doi.org/10.1016/j.drugalcdep.2022.109365.

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